2011年4月13日 (水)

ファイト

自分にみんなに

加藤誠洋

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2011年4月10日 (日)

建物だって悲しいんだ。

Ibarakigannba

先日水戸に行ってきました。

講師をしている学校の入学式で、です。

終了後、有料駐車場に車を止めて狭い車内でスーツから、普段着に着替えカメラを携え水戸を歩きました。

ブラックバードによってお昼を食べ、バールでフジヲさんと話をし、お隣の木村屋の若旦那と話をしてからまちをふらつき、被災状況をデジカメに収めつつ、ベンツカフェでコーヒーをすすりながら後から入ってきたスナックのママさんの「震災時に猫に助けられた話」を聞き、和心団まで歩いて東電も写真を撮っちゃったりして。。。ウチにもどって酒をくらいながら写真を眺めていたら得体の知れない気持ちが襲って、結局撮ってきた写真の殆どが自分のクソみたいな考え(ただ記録に残そうとする乾いた眼差し)に自分で自分にゾッとして、猛省し、お蔵入り。

写真は当日買った”がんばる地元”

加藤誠洋

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2011年4月 5日 (火)

困った顔の人を救う。

このひとは絶対に賭け事には向いていない。

所員Hが困った顔をして打ち合わせ先の業者から戻ってきた。

打ち合わせ内容を報告中、困ったことは何一つないようで、でも顔が晴れない。

困ったことに、最後に重要なことを伝えるのがいつもの癖で、案の定当たった。

つくづく、勘がいいのに僕は使い場所を間違っているような、重要な場面で使えていないような気がする。

で、話すのをもじもじためらっていたことは、建材の高騰など、震災後の近所の建築屋さんが困っていること。

値上がりだけならまだしも、建材がすべて東北など被災地に送られるのでこちらに建材や設備機器などありとあらゆる「建物を造るのに必要な部材」が突然のようになくなっているらしい。

「県内の建材問屋もつぶれたらしいんです」「どうなるんですかね」

不安の自身たっぷりの所員H。

実際に、震災後の建築業界はかなり厳しい状況になるだろう。

「この地域のことで考えると、地元密着型工務店や職人にとって、仕事があっても材料が入らない状況は、腕はあるほど口下手が多い良質な職人を失う可能性がある。」

「おそらくそんな状況が続けば、若く自由に動ける職人は、需要のある被災地に職を求めて東北に行くだろう。」

「そしてこの地は全国展開するメーカー住宅や工務店の建物が大多数を占めていく...。」

と、近未来のわが事務所の行く末まで想像をし、困った顔の所員H。

確かに不安がるのもわかる。

この僕でさえこの震災で地域の経済はかなり冷え込み流通もうまくいかないだろうことはわかる。たとえばベニヤは震災前より倍近く値上がりをしたらしく、それでも引く手あまたなので「高いから」断ると入荷しないという。

経済や流通に詳しい人がいたら確認したいんだけど、誰がどう見てもこれは異常だ。みんなが異常と思うことは必ず是正される。つまり、ベニヤでいえば品薄や値上がりは一時的で、今後は流通の経路を変えたり取引国を開拓したりして、安定をしてくるはずだ。他の建材や設備機器なども同じ。

ハウスメーカーだって、今回の震災で「地元の大工さんが建てた、メーカーよりずっと安い家でも簡単に壊れずに安心」なことを知った人達を前に耐震性を売りにした営業トークを展開しないだろうし(するとしたら震度8に耐える家ですというのだろうか)そもそも坪単価の高い住宅を不景気の中でこれまでどおり受注できるはずもない。

あまり能天気に構えるのも良くないが、「まあ大丈夫じゃないか」と安心させる。

腕のある人材が多い建築業界は、こんなときこそ創意工夫しながら画一的なことしか出来ない輩を凌駕する力を持っている。

うちでいえば、確かに大変だろうけど、やはり落ち込む必要はない。こんなときこそ、あらゆる条件を克服し挑戦していくのが僕たちの仕事だからだ。

まあ、なんてことを説明したら急にケロッとして見てない内に人のアーモンドを勝手に貪り始めた所員Hを発見し、もう少し不安を煽っても良かったかと後悔した4月4日であった。

僕も賭け事は苦手なのだ。

(いま、僕の酒のツマミ入れ缶には、打ち合わせ先の業者奥様よりいただいたらしいソルトアンドペッパー味の柿の種がHより投入されている。。申し訳ないと思ったのか。。。)

加藤誠洋

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2011年4月 2日 (土)

「ユミヨシさん朝だ」

震災の日、自宅は停電になり、家族は電気のある親戚に身を寄せた。僕は一人、家に残った。                                                                夜、読みかけの『ただマイヨジョーヌのためでなく』をろうそくの明かりの下で読み、毎時間10分カーラジオで震災の状況を聞いた。午前5時半。空がうっすら白み始める。

マイルズが聴こえた。

加藤誠洋

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2011年3月27日 (日)

非電化のすすめ

Photo

国のエネルギー政策を根本から見直さなければならない事態が起こって2週間が過ぎた。右往左往どたばたを続ける政府にやきもきし、一向に治まらない恐怖を感じながら、僕自身、気がつけば電気に頼り湯水のように使っていた生活を反省し始めてもいる。

昨日は、思い出して『建築ジャーナル』を引っ張り出して読み返す。『建築ジャーナル』は、一般の建築雑誌のように流行のスタイルを紹介することもなく地味なんだけど、なかなか硬派な建築雑誌で、特に以前から電磁波や電化についてかなり(すこし大げさすぎない?と思うほど)否定的な立場を表明している稀有な存在だ。                                       2006年8月号は「非電化住宅のすすめ」。いまから5年ほど前の特集であるが、表紙の”非電化冷蔵庫”とそこに一緒に映る”おじさん(というか初老の男性”)のインパクトだけでも印象に残る一冊。

この表紙を飾る”おじさん”こそ、非電化工房主宰にして発明家の藤村靖之さんで、否電化ではなく、非電化生活の方法をいろいろと実践していて、HPを見ると、楽しさすら伝わってくる。

そんな藤村さんの非電化(小電化でもある)の知恵をみると、自然界に逆らわない暮らしがいかに豊かで、僕たちがとんだ思い違いをしながら生活家電を使っていたかがよくわかる。

たとえば電気掃除機は、60年代アメリカでカーペット敷きの床を掃除するために誕生した器具で、日本では70年代にカーペットを敷くスタイルが流行し、それに伴って便利掃除器具として掃除機を導入した経緯がある。高温多湿な日本ではダニなどの問題からカーペットを敷くスタイルは徐々に消えたが、スイッチを押せば掃除してくれるロボットはとても重宝されて、生きながらえた。藤村さんによれば、吸うことでごみを取る掃除機はとても効率の悪い電気製品であるという。確かに、たとえばテーブルの上に紙クズがあったとして、それを動かすのには吸いこむよりも吐き出したほうが労力が少ない。                          それに対し、近年廃れてしまった箒(ほうき)は、何人かの被験者に実際に比べてもらった結果、被験者が驚くほど箒のほうが優秀でしかも掃除が楽しかったという。                  一例として掃除機を挙げたけど、他にも冷蔵庫なども非電化や小電化の方法や考え方にとても共感した。

藤村さんの態度は、力技で自然をねじ伏せながら快適生活を実現しようとする電化生活とはまるっきり逆だが、電化すべてをNOと言っているわけではない。僕が思うに、欺瞞に満ちた現代の生活に警鐘を鳴らす意味があって、それはつきつめれば地球のことさえも憂いているんじゃないだろうか。僕も、僕たちも、社会も政治も襟を正して直していくことは、多い。

写真は、藤村さんが表紙の『建築ジャーナル』と手回しラジオ。                                       非電化工房のHP、面白いです、是非。

加藤誠洋

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2011年3月24日 (木)

高田さんから

某(というか、菊池寛実記念 智美術館)学芸員の高田さんより

高田さんは、先日大谷工作室さんの個展でお会いしました。                                      そのときお互い大谷さんの手土産として持って行った干し芋(加藤)と食用ほおずき(高田さん)を大谷さんからおすそ分けしていただきつつ紹介していただいたご縁です。

大谷さんの御茶ノ水の個展でご一緒させていただきました、智美術館の高田です。その節は、美味しい干し芋をありがとうございました。                                   けんちくりんブログの記事、拝見しました。友達で大正時代築の古い家に住んでいる家族がいるので、さっそく記事を教えてあげようと思います。                                その他の文章も、全部ではないけど拝読して、こういう時に発する言葉があるというのは、強いなと思いました。(じみべんにも、かなり癒されます!) 私の方は都内通勤で、街灯や駅内などの明るさしか見ていませんが、地下鉄も今くらいの照明でも、怖くはないですし、広告もバックライトなしでも、十分だなと感じています。                              地震の前の東京は、他に先んじて目立とうとするあまり、全てが過剰に、大声になり過ぎて、その連鎖が止まらない状態だったのかもしれないですね。                            私自身は夜、少し早めに布団に入って無印LEDライト(眼は痛いですが)で、読書するのが落ち着くのと、アレコレ考える良い時間になっています。

こちらこそ、“ほおずき”ご馳走様でした。 おいしくて驚きました。 (そういえば、近所に浅草ほうずき市のほうずきを栽培している農家があります。)                              さて、今回の震災は日常がいつも危険と隣り合わせであること、そして普通の生活がかけがえのない尊いことであることを改めて感じました。                                   日々、思いつくままに書きなぐっているブログですが、何かお役に立てたならとてもうれしいです。

加藤誠洋

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2011年3月23日 (水)

アラジンでコーヒー

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この冬も事務所ではアラジンのストーブが活躍中。電気を使わない灯油のみが燃料のストーブだ。灯油なので最近の燃料不足の心配はあるけれど、まあ今のところは大丈夫。  燃料タンクは4.1リッター。満タン時、燃焼時間は15時間のカタログ値である。        唯一の弱点でもある炎の調節が出来ないところも、暖かくなりすぎたら消す(消して換気することによってCO2中毒も免れる)習慣が身につくと苦ではない。

うちの事務所では満タンに入れて3日間ほど持つ。                               1日およそ1.5リットルの灯油消費とすると、月25日稼動させて灯油を37.5リットル使うことになる。これがどんな値か、他の熱源と比べて比較してないのではっきりいえないが、少なくとも電気をつかわないので電気代はかからない。

                                                              加湿器代りに薬缶を20分も載せておけばお湯が沸くし、完全燃焼するので灯油のにおいも煤も出ない。ファンもないので、当たり前だけどファンを回すモーター音もない。以前も書いたが、小さな僕の事務所ではこれ1台で真冬でも充分暖かい。                                    ハブは昼近くになるとこの上でホーロー製のお弁当箱を温めているので、お昼にほかほかのジミベンを食べている。じみだけどほかほか。

と、書いているうちにお湯が沸いた。コーヒーを飲もう。

加藤誠洋

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2011年3月19日 (土)

twitter

とうとうはじめてみた。

情報の引き出しを増やすために。

nobuhiro_archiで検索してください。

では、これから真壁!

フォローとかなんだかわからないので帰ってからします。

加藤誠洋

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ハブ委員の解説

いまだ危機的状況にあるといわれている福島の原子力発電所。

爆発をおこし、建屋が吹っ飛んだ映像にはたまげました。

僕が驚きすぎるほど驚いていると、隣でハブがぼそっと「でもかとうさん、こういう施設って爆発時に屋根部分が吹き飛んでガスを逃がすようにしてあるんじゃないですか。(爆発後の建屋を見て)あれ、RCといってるけど、どう見ても上屋は鉄骨で軽く作られてますよ」と、普段のハブとはうってかわって超冷静に解説をしてくれた。

確かにそうなら、おそらく設計時における”想定内”の出来事であり、最悪の事態には至っていないのではないかと想像した。

こんなサイトも見つけたし。

で、僕はこの人を事務所の危機管理担当大臣に任命した次第。(最近は節電対策担当も兼ねており、適切なアドバイスをいただいている。)

加藤誠洋

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2011年3月18日 (金)

強さを信じる

水戸芸術館の学芸員、森山さんからいただきました。

こんにちは。
その後いかがでしょうか?
水戸ではやっとコンビニに飲み物が入るようになりました。
スーパーもぼちぼち開店するところが出てきてホッとしています。
あとはガソリンなどの燃料が入ってくるといいのですが。

原発の心配で避難が続いていますね。
水戸も120キロ圏なので心配しながらも、落ち着いて暮らそうと思っています。

先日は貴重な情報をありがとうございます。
街中は水戸市が建物の危険度を調査した紙を貼っているようですが
まだまだ住宅地には行き渡ってないので、自己判断の基準のひとつとして
活用させていただきたく思います。

ニュースに流れるひとりひとりに起こった物語に涙し、
途方もない数にそれぞれ顔があることにを思いをはせます。
私たち皆がこの体験を共有しつつ、それぞれを律しながら
日常が戻るよう努めたいものです。

森山さん、ありがとうございます。

また、芸術館も被害を受けたなか、地震時は避難場所として開放し、職員の皆さん全員で応対をしたと聞いております。                                            一日もも早い芸術館と水戸の復活をお祈りします。

その名の通りすぐに判断を必要としている建物のためにある応急危険度判定。現在の判定士を派遣する側のシステムではとてもすべて賄いきれないだろうと感じてブログに記事を載せています。

判断基準のひとつとして是非活用してください。

加藤誠洋

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