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2013年6月 2日 (日)

迂闊

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近所に『茨城の近代化遺産』に載る洋館があります。

その存在は知っていましたが、長い間使われず、雑木林と高い塀に巡らされてちらりとしか窺い知ることの出来ず、何度か所有者を知る知人を介して内部を拝見させてもらおうと試みたこともありますが、強固に拒否され、お隣のアパートの階段から葉の落ちる冬にちらりと見える姿を撮影することが精一杯でした。
この建物の建つ敷地が他人の手に渡ったと聞いたのはつい最近。きょうランニングの途中そばを通ったら解体工事が始まっていて驚きました。
慌てて家に戻りカメラを持って写真を撮ってきました。
はじめて間近で見るその建物は、大正〜昭和のはじめと思われる意匠。
構造は車寄付き鉄筋コンクリート造階建、屋上と2階にバルコニーやパーゴラのようなものが取り付きます。
建て主は、この地区の資産家で、油絞商などで財を成し衆議院議員でもあった方。
内部は玄関を入るとホール左手に南面したマントルピースとベイウインドウを持った応接室、右手に商売をおこなっていたと見られる部屋とその先に受付カウンターを配しています。
ホール中央は進むと座敷があった形跡から住居部であったらしいことが伺えます。
西側に面し意匠が施された木製階段を上り2階に出るといきなり大ホールがあります。南面した窓の先には広いバルコニーが見えます。
住居のスケールを遥かに超えたそれは、この家が単なるすまいではないことを示しています。
さらに階段を上って、そこは屋上。
一体何のために広い屋上を作ったのか?
どんな暮らしをしていたのか?
早々と取り壊されたり、老朽化して崩れてしまった他の建物との関連も気になります。
とにかく、こうなるまで気付かなかったこと、何も出来なかったことは迂闊でした。
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