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2012年11月 5日 (月)

非文化的文化施設

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わが古河市に建つ公園内の休憩施設は、芝生に映える白色に塗られた鉄骨造とガラスの半戸外的空間を有する建築です。
竣工は1998年、設計は妹島和世さん。そう、いまでは世界のセジマのあのセジマさんです。
公園内には他に管理棟があり、こちらは内藤廣さんが設計をされています。
公共の公園に、コンペでもなくしがらみのない(と思われる)建築家を起用するというのは発注主の英断です。
(公園のプロデュースを中村良夫さんにお願いしていたことが要因です。)
計画を知ったときは「やるなぁー古河市」と思ったものです。
さて、施設ができたとともに施設はかつてこの場所にあった公園内売店がおかれました。それは公園に遊びにくる人の為の休憩飲食スペースだからあって当然、ないと不便ですから。
ぼくも、いくらスター建築家のケンチクだからってかしこまってツンツンして置いておくことはないんだ、いいこといいこと。と、画用紙にマジックで殴り書きされガラスにべたーっと貼られたお品書きや段ボールに無造作に詰め込まれて建物の美しく見える場所にわざわざ置いたとしか思えないおもちゃの刀やぶら下げられたフリスビーを見るまでは思っていました。
たしかに建物は芸術作品でないのだから使われてこそです。しかし、建築家がその能力を生かし「こうあってほしい」と願って計画した建物の本意を使用者も少しは汲んで欲しいものだと、ここまでひどいと思ってしまいます。まして公共建築なのだし、あえてセジマを公共建築に選んだ意味を最もわかってなければいけません。
写真は現在の施設の姿。
相変わらず大切にされてない感がため息がやまないくらいひしひしと胸に迫ります。
白ペンキも塗り替える予算もつかないのでしょうか。薄汚れた天井を見上げ、爽やかな秋空との対比にため息は続きます。
とにかく、作りっぱなしで文化的建築の価値をちっとも理解していない行政によって、最低ペンキの塗り替えだけでも充分なセジマ建築の美しさが堪能できる幸せを古河市は作れません。
さて、そのわが市は現在文化施設建設の件で、市長のリコール請求がなされるなどちょっとした騒ぎになっているわけですが、こんなちっぽけな、しかし今度できるとされている文化施設より遥かに建築的文化度が高い(はず)のこちらさえまともに管理できない行政にどうして総工費140億もの施設が管理できるのでしょう。
建築や文化は作ればいいというものではありません。つくって、育てて、維持して、続けていくことを作ったものの責任としてしっかり認識していなければ、ただの箱以下になってしまいます。
最後に休憩施設についての記事を紹介しておきます。
加藤

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