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2012年1月17日 (火)

忘れないこと

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以前、水害に抗う建築(水防建築「水塚」)の聞き取り調査でいろんな方からお話を聞く機会を得た。
過去の水害の時にどう行動したか、昭和22年の「カスリーン台風」以降洪水の被害を受けていない地域なので、聴き取りも当事者は必然的に高齢になっている。
実は当初、聞き取り調査で過去の忌まわしい出来事を聞くことはなかなか至難の技であると踏んでいた。
なにしろすんなり話をしてくれるのだろうかと。

調査が始まって、果たしてそれは取り越し苦労であった。
過去を体験された人々は、あの時のこと(自分がどう行動したか、周囲の様子はどうだったか)を、「まるで昨日のことのように」話される方が多かった

しかも語り手たちは、自分たちが経験していない過去あった明治期(明治43年)の水害の状況についても語ってくれた。これは先祖からの口伝であり、その教訓が連綿と今につながっているとも。

悲しい出来事はできれば忘れたいものであるが強く印象に残る記憶は容赦なく人生に付いてくる。
でも、だからこそそれが教訓になるし、先人の残してくれた大切なメッセージとなりうるのであろう。
「忘れたくても忘れられないことを教訓にすることができるか。」

きょうは阪神淡路大震災が起こった日でもある。
東日本大震災の記憶も鮮明に残るいま。
僕たちは自然災害にどう向かい合っていったのか。犠牲者が残してくれたメッセージを受信し未来へつなげることが果たして出来ているのだろうか。

*写真は水害から身を守る先人の知恵の建物、水防建築「水塚」について、数年前フォーラムでお話をさせていただいた時のもの

加藤

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